このこ
何年もつきあっているうちに、私はこの子をこごみちゃん、とか、ごめたんと呼ぶようになりました。6年のつきあい。こごみ草、食べれる山菜、くるんとまるまったこごみと米を合わせたイメージです。私の育った地元では、こごみはよく食されていました。ハガキで、わらびやこごみの取れたてのきれいな写真を送ってもらったりするとなつかしく穏やかな気持ちになります。地味な植物ですが、すがすがしい野生の緑色をしており、今ではなかなか手に入らない貴重な山菜です。黒ゴマをすり鉢でゴリゴリしたり、甘口のゴマあえにすると、懐石に出せるくらい上品でおいしいんです。山里の味がします。
子どもの頃、「こめ(ら)はめごいな」~子どもたちはかわいいな。と、大人たちにかわいがられて育ちました。小さい子どもは、大きい子どもたちに「アブラムシ」と呼ばれ、優遇されて、遊びについていけるようになっていました。そういう温かい習慣を思い出しながら、こめのつく名前をずっと考えてきました。この子の絵を描いているときに、カカポっていう森の動物のことを子供が教えてくれました。飛べない鳥さんが森の妖精のように住んでいる。世界の不思議なこと。今ではこの子は、このこと言う名前になりました。
このこの家には、いろんなお客様。。
このこの部屋、お気に入りの本。
待ちきれない朝。。
想像する楽しみ。
文字を覚えたり、絵を描くこと、伝えたいこと。
穏やかな水路にある小さな丘にこのこの家はあります。
このこのためにいろいろな家を考えました。
なぜだかポロポロ涙が出てきたら、
一緒に集めてしまいましょう。
きれいにならべておきましょう。
onagaが描いてくれたふくろうさんを、
語り部として描き起こしているうちに、
ごめたんになりました。。
何枚も描いているうちに、
なぜだかネコさんに見えてきてしまった。